2013年10月末から始まった新しいサービス「WiMAX2+」は、従来のWiMAXとどのように違うのでしょうか。
通信規格の違い
従来のWiMAXはベストエフォートでの下り速度は最大40Mbpsです。一方でWiMAX2+は現行で下り最大110Mbpsがでるため、WiMAXよりも高速で快適なモバイルインターネットを楽しむことができるようになりました。この速度はLTEや4Gとしてサービス展開している他の通信事業者と同クラスのスピードです。
WiMAXとWiMAX2+は名称が似ているため「2+はWiMAX電波の強化版」というイメージを持つかもしれませんが、通信規格自体が異なるため互換性はありません。そのため従来のWiMAX専用の端末でWiMAX2+の電波が利用できるわけではなく、専用のコースに加入し、対応するモバイルルーター等の端末が必要になります。
利用できる電波の違い
前述のようにWiMAXのみの利用コースではWiMAX2+を利用することができませんが、WiMAX2+に加入した場合は従来のWiMAX電波も利用することができます。
さらにWiMAX2+のユーザーは有料オプションで「au 4G LTE」電波も利用することができます。
このようにWiMAX2+ユーザーは3つの電波を利用することができるため、WiMAX2+が圏外であったり通信速度が遅い場合に他の電波に切り替えることができます。
速度制限有無の違い
WiMAXには速度制限が無いため通信量をまったく気にすることなくガンガン使えます。
一方でWiMAX2+サービスには速度制限が実施される規定があります。速度制限が発動するとスピードは最大128kbpsに下がってしまいます。ただしWiMAX2+に速度制限がかかってもWiMAX通信モードは速度制限はかかりません。
簡単にまとめるとWiMAX2+電波に速度制限が実施される条件は3パターンあります。
■auのLTEとWiMAX2+の両方が使えるモード(ハイスピードプラスエリアモードと呼ばれる)で月間の合計通信量が7GBを超えた場合月末まで実施
■契約後25ヶ月を超えてからWiMAX2+月間の合計通信量が7GBを超えた場合月末まで実施
■(可能性)2015年4月以降3日間の合計が1GBを超えた場合その翌日に終日実施
なんだかややこしいですが、3番目の項目を「可能性」としているのはUQの発表で予定とされていて確定ではないからです。
エリアの違い
WiMAXの人口カバー率は94パーセントですが、WiMAX2+は東京や一部の大都市でのみ利用できます。順次エリアを拡大予定ですが、WiMAX2+を検討している方は最新の対応エリアを確認することをお勧めします。
料金体系の違い
WiMAX2+を利用するためには専用の料金コースを申し込む必要があります。一例としてUQコミュニケーションズでは月額3880円で利用することができます。提携している通信事業者(MVNO)も複数あり、業者ごとに月額や端末代は異なります。
WiMAX2+が出たのでWiMAXが終了するわけではなく、WiMAX電波は今後も継続して利用することができ、WiMAXのみの料金コースも存続します。
契約期間の違い
多くのモバイルインターネット通信事業者と同様、WiMAX2+を安く利用するためには2年契約が必要です。WiMAXのみの料金コースは1年契約が可能で、2年契約の他社と比較しても同等かそれ以下の料金での利用ができましたが、WiMAX2+には1年契約はありません。
まとめ
WiMAX2+は多機能で高速なモバイルインターネットサービスですが、料金や使い勝手など検討したほうが良い点も多そうです。