IP電話回線を使用した、かけ放題サービスを徹底比較してみました。
現在IP回線のかけ放題サービスを提供しているのは次の各社です。
TONE
イオンモバイル
NifMo
楽天モバイル
まずはそれぞれのMVNOの基本情報をまとめてみました。
TONEモバイルのかけ放題サービス
サービスの内容はこのようになっています。
サービス名:IP電話 050かけ放題
月額料金:700円
サービス内容:10分以内の国内通話は回数無制限で無料となります。
TONEモバイルのかけ放題サービスは、10分以内の国内通話が回数無制限で無料となるサービスです。
1度の通話が10分を超過した場合は、携帯電話宛で21円/60秒、固定電話宛で13円/3分の通話料が発生します。
さらに、TONE同士あるいは一部の通信会社との通話が制限なしで無料となります。しかもTONEは通話の最初に、通話相手が通話無料対象なのかどうかを通知してくれます。
TONEモバイルのかけ放題をシミュレーションしてみたら…
TONEモバイルのプランは月額1000円の1プランのみです。そこにかけ放題サービスを加えると1700円(1000円+700円)です。これで通話もネットも可能です。
この基本プランは通信速度が低速なので、メールをしたりする分には全く問題ありませんが、もしも動画を見たり高速通信のデータ量が必要であれば、1GB/300円で追加が可能です。
つまり、10分かけ放題に1GBデータプラスで月額2000円、3GBデータプラスで月額2600円です。
TONEモバイルのかけ放題 セールスポイント
TONEの一番の特徴は、回線から端末、アプリに至るまでを自社管理している点です。
これにより通話品質、特にTONE同士の通話品質の面でも、使いやすさという点でも、家族で同時にお申し込みという場合に、TONEの良さが最大限に活かされます。
もう一つのメリットはT-POINTが貯まる点です。
TONEモバイルのかけ放題 ウィークポイント
マイナス点を一つ挙げるとすると、TONEモバイルは最低利用期間いわゆる「縛り」がかなりきつく24ヶ月以内の解約で9800円の違約金が発生します。
これは業界内でもかなり厳しい方ですし、SIM選びでは重要なポイントですので十分ご注意ください。
もう一点、TONEは契約時に端末を購入する必要があります。そしてかけ放題を申し込むには、高速通信に対応した¥29800のTONE m15を申し込む必要があります。
イオンモバイルのかけ放題サービス
サービス内容はこんな感じです。
サービス名:050かけ放題
月額料金:1500円
サービス内容:通話が時間無制限、回数無制限のかけ放題サービスです
イオンモバイルのかけ放題サービスは、月額1500円で、回数、時間ともに制限なく通話可能なかけ放題サービスですが、実際には一度の通話が300分を超過する場合は一旦通話が切断されてしまいます。もう一度掛け直せば問題はありません。
IP電話なのでデータSIMが必要になり、毎回そのデータを消費して通話を行います。
イオンモバイルの電話かけ放題サービスをシミュレーションすると…
まずは050かけ放題の契約基本料金1500円が必要です。
そこにデータSIMを加えますが、イオンモバイルの用意する最低容量は1GBで480円です。これで月額合計1980円のみでかけ放題が利用可能になります。
通話で消費するデータはイオンモバイルのホームページ上では、1時間の通話で15MBの容量を必要とすると書かれていますので、1GBあれば単純計算で月に60時間くらいは通話が可能ということになります。
データ量を2GBにした場合は月額780円なのでかけ放題にすれば月額2280円となります。
イオンモバイルのかけ放題 セールスポイント
イオンモバイルのかけ放題はデータSIMのみの契約ですので縛りがありません。縛りとは最低利用期間が定められ、通常その期間未満での解約に10000円近い違約金が発生するものですが、イオンモバイルのかけ放題サービスはその縛りがありません。
つまり、いつでも解約できるのがメリットの一つです。
ちなみにイオンもwi-fi環境があれば海外への無料通話も可能です。
イオンモバイルのかけ放題 ウィークポイント
マイナス点を一つ挙げるとすると、緊急電話が使えないことです。110番や119番です。
イオンモバイルかけ放題について詳しくはこちらの記事もご覧ください。
NifMoのかけ放題サービス
サービス内容はこんな感じです。
サービス名:NifMoでんわ
月額オプション料金:1300円(国内専用)、2700円(海外も無料)
サービス内容:国内の通話が無料になるサービスと、国内、海外共に通話が無料になるサービスです
NifMoのかけ放題サービスは、回数、時間ともに制限なく通話可能なかけ放題サービスですが、実際には一度の通話の90分経過後は一旦通話が切断されてしまいます。もう一度掛け直せば問題はありません。
月額1300円で、国内の通話は携帯電話宛て固定電話宛てにかかわらず無料となります。
さらに1400円を加えることで、海外への通話もかけ放題となりますが、対象国に関して制限があります。固定電話宛てで50カ国近く、携帯電話宛てで20カ国近く対象になっています。
通話で消費するデータ量は、HP上では30MB/1時間通話とのことです。
NifMoでんわをシミュレーションしてみると…
まず最初に音声対応SIMの月額費用700円が必要になります。
そこにデータに応じた利用料が必要になります。選べるのは3GB(900円)5GB(1600円)10GB(2800円)の3種類です。なので、例えば3GBデータを付けてかけ放題が使いたい場合はどうなるかというと、
700円(音声SIM)+900円(3GB)+1300円(かけ放題)で月額合計金額は2900円となります。
NifMoでんわのセールスポイント
無料通話には専用アプリが必要ですが、アプリを使わずに発信することも可能で、その場合は20円/30秒の通話料金が発生します。
IP電話は一般的に110や119のような緊急電話には対応していませんが、二フモのサービスはアプリを使わなければ一般通話が可能なので、いざという時には緊急連絡をすることが可能です。
NifMoでんわのウィークポイント
NifMoでんわの場合最初に通話SIMを契約するので、縛りがあります。
6ヶ月以内の解約には8000円の違約金が発生します。
国際電話もできるNifMoでんわのIPかけ放題サービス
楽天モバイル050データSIMのかけ放題サービス
楽天モバイルの050データSIMはViberをという通話アプリを利用するものです。
そのため無料になるのはViberアプリを使っている携帯同士の通話のみです。
その条件を満たす場合は、回数、時間無制限で通話が可能です。
他社携帯や固定電話宛に通話する場合の通話料金は、携帯電話宛で約10円/分、固定電話宛で約3円/分です。
050データSIMのかけ放題をシミュレーションすると…
楽天が用意するデータSIMの最安のものは645円のベーシックプランです。
これは通信速度は低速(200kbps)で高速通信はできませんが、無制限で通信できます。楽天のHP上ではメールやSMSしか使わない方はこの速度で大丈夫だと言われています。ここに専用Viberアプリを入れればかけ放題も使えることになります。
一般にこの速度はIP電話も使えるレベルの通信速度です。
楽天モバイルのセールスポイント
楽天モバイルは一番低価格のプランを選択しても「050から始まる電話番号」がもらえます。
この番号があれば、通話相手に発信者を知らせることができます。
この番号をデータSIMの基本料だけでもらえる楽天は、かなりお得と言えます。
楽天モバイルの通話かけ放題サービスの総合評価
普段通話をするお相手のほとんどがViberアプリを入れている場合、楽天は月額645円だけでかけ放題が可能ということになります。
このプランには縛りがありませんのでお試しが可能です。一旦使ってみて、万一解約したい場合にも違約金が発生しません。
IP回線を使ったかけ放題サービスを比較した感想
IP回線の絶対的な強みはその低価格さです。同等サービスで比較すれば電話回線とIP回線の差は全く比較にならない感じです。
例えば、イオンモバイルの完全に無制限のかけ放題で月額1980円というのは驚きの価格です。電話回線であれば、あっても2000円代からです。
逆にIP電話の気になる点はというと、一つには通話の品質です。安定しなかったり、クリアーな音質なのかどうかは心配なところで、この点に関してはHP上でも「利用者のネット環境次第です」的なことが書かれています。とはいえ最近はこのIP回線がかなり改善されているようで、そのためだと思いますが、IP回線のサービスを前面に打ち出す会社はどんどん増えています。
当サイト管理人も050番号を使いますが音質はクリアで、使い物にならないと感じたことはありません。
IP回線のもう一つの懸念材料として110番や119番などの緊急電話は使えません。
ここも、ニフモのようにいざという時は実費負担になるとしても電話回線を使える会社もあります。
総合的に見てIP回線のかけ放題サービスは是非ともご検討いただきたいサービスです。
特に、データSIMだけでかけ放題ができる会社であれば縛りがないので、違約金を気にせずにお試しも可能です。まずは試していただいて、しっくりこない場合に無難な電話回線かけ放題にお申し込みいただくということも可能だと思います。