最近は、携帯電話にかける費用を抑えるために「格安SIM」を使う人が増えています。

「格安SIM」と謳っている通り、これまでのキャリア携帯に比べて月の携帯代を大幅にカットできます。
選択次第で、携帯代を半額以下にすることも十分可能です。

とはいえ、メリットにはデメリットがつきものです。

なぜ格安SIMはこんなにも「格安」なのでしょうか?

「費用をもっと抑えたい!」と飛びつく前に大事なポイントをおさらいしておきましょう!

格安SIMとMVNO

格安SIMを提供している会社のことを「MVNO」と呼びます。

MVNOとは(Mobile Virtual Network Operator)の略です。
バーチャルという言葉からお察しの通り、格安SIM事業者はモバイルネットワークは実際には持っていません。
ネットワークをキャリアから借りて使用しています。

ちなみにドコモやauなどのキャリアをMNOと呼びます。バーチャルという言葉が省かれていますね。
彼らが持っているネットワークはバーチャルではなく、リアルだからです!

ネットワーク通信網を準備する初期費用をカットできることが、MVNOが「格安SIM」を提供できる大きな要因です。

そしてMVNOごとに、通信網の借り方が異なります。
ここに、使いやすさの違いが出てきます。

MVNOごとの速度の違い

MVNO選びの欠かせないポイントの1つが「速度」です。

もちろん安定した速度が出るのは、通信網そのものを持っているキャリアです。お金に糸目をつけないなら間違いなく「キャリア」がオススメです。

MVNOたちはどのくらいの回線をキャリアから借り入れるかを検討しています。

回線を少なく借りればそれだけ、ユーザーへの提供価格も安く抑えられますが、借りている回線が少ない分ユーザーが増えればその分回線が混雑し速度の低下につながります。

一方で、たくさんの回線を借りれば通信速度を速くスムーズにはできますが、その借り入れ分に見合うユーザー数を獲得できなければ、超過分の費用がそのままユーザーへの提供価格にダイレクトに影響してきます。

つまり、ユーザー数と回線増設のバランスの見極めが絶妙にできる業者が、価格面でも速度面でも最も適切なサービスを提供できる会社と言えます。

当たり前ですが、最近のユーザーは「速度」に敏感です。速度が速いと評判のMVNOにすぐに流れます。

それで生じるのが「先月は速かったMVNOが、今月は遅い」という現象です。
速いと有名の会社にユーザーがたくさん流れて回線が混雑したわけです。当然起こり得ますね。

ですので、安定して速度を出せている会社というのは実はすごいことなのです。
そんな会社があるのかは、別記事でご紹介します。

MVNOが速度を出すためにしていること

MVNOは借り入れた回線を最大限活用するために日々努力を重ねています。

というのも、ユーザーの人数がそのまま回線状況に影響するわけではありません。

具体的にいうと、例えば専業主婦ユーザーがたくさんいた場合、回線はお昼時に混み合うだけで、朝や夜はガラ空きということも起こり得ます。
せっかく料金を払って借り入れているのにその回線は無駄になってしまっています。

そこで、「学生割り」のようなキャンペーンをすると朝や夜にメインで回線を使ってくれる学生ユーザーも獲得でき、回線をまんべんなく無駄にしないで済みます。

このように回線を最大限有効活用するために、プランや制限というものが生み出されてきます。

あまりにも大量のデータを短期間に集中して使う人は、他の人のための回線も大幅に使用するため、制限をかけて脇道に寄ってもらいます。
これがいわゆる「3日間制限」などです。

そうすることで、一般ユーザーは引き続き気持ちの良いSIMライフを続けられます。

大量消費ユーザーは脇に押しやられてはたまらないので、次回から少し余分の金額を払って大容量プランを契約します。

制限はユーザーにとって「悪」とも言い切れず、SIMライフを守るために必要とも言えます。

こんな感じで、用途に応じてユーザーがバラけていきますし、MVNO側は少しでも多くのプランを用意してユーザーの用途に合わせていきます。

MVNO選びで大事になるポイントのもう1つは、自分の利用状況を把握することです。そして、そのニーズにあったMVNOを見つけることです。

自分は毎月何GBの容量が必要なのかを把握し、その容量を一番安く提供し、かつ速度を出せているMVNOを選べば良いわけです。

容量に応じた、MVNOごとの月額料金に関してはこちらの記事をご覧ください。

MVNOとは

日々耳にすることは多いMVNOという言葉にも深い意味があることがお分かりいただけたと思います。(笑)

そして自分に最適のMVNOに出会うために押さえるべきポイントもお分かりいただけたと思います。
■ 通信回線の増設、改善に素早く対応している会社であること。
■ ユーザー目線のプランや制限を設けていること。
■ そしてユーザー側も自分の必要をしっかり理解して最適なMVNOを選び出すこと

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