この記事をご覧頂いているということは、すでに格安SIMユーザーであるか、格安SIMデビューをご検討中ということでしょう。
「スマホを持つのが初めて」という方もいらっしゃれば、キャリアから乗り換えるという方もいらしゃると思いますし、中にはキャリアの契約は継続しつつも、もう一台格安SIMを使ってみようとお考えの方もいらっしゃると思います。
今回に記事のテーマはずばり「格安SIMとauの関係」です。
というのも、現在格安SIM業界ではドコモ回線が圧倒的なシェアを誇っています。ほぼドコモ回線という感じです。
なぜなのか?
auからの乗り換えはできるのか?
au回線を使うためにはどうしたら良いのか?
そんなauユーザーのための情報を今回は用意しました。
docomoとMVNOとの関係
一般的に格安SIMを提供する会社のことをMVNOと呼びます。
これはMobile Virtual Network Operatorの略です。
「ヴァーチャル」という言葉が入っている通り、本当はモバイルネットワークはありません。仮想の世界で持っているだけです。
実際にモバイルネットワークを持っているのがいわゆる「キャリア」です。
docomo、au、Softbankなどです。
各MVNOは、ネットワークシステム自体は持たずに、キャリアから回線を借ります。
それで、お客様へのサービス提供料金も大幅カットができるというわけです。
説明が複雑になるので大雑把な話になりますが、docomoの回線はMVNOたちにとって借りやすい回線となっています。
レンタル料金面ではもちろん、使っている周波数も使いやすい帯域なので、この点でも多くのMVNOはdocomoを選びます。
一方でSoftbankやauはどうかというと、Softbank回線のMVNOは全体で見ても4社位しかありません。
価格交渉で難航しているなどという噂もありますが、最近は、じわじわとSoftbank回線をレンタルするMVNOが増え始めました。
auは、回線周波数の特殊さから利用するMVNOが限られてしまっています。
スマホは回線周波数が適合しないと全く使えません。
つまりau回線を使うためにはauの周波数で使えるスマホを用意する必要があり、auから他社に乗り換えた場合、それまでauで使っていたスマホは使い回せないということになります。
au回線が敬遠されてしまう理由がわかる気がしますね?
au回線を使うMVNO
では、au回線を使っている会社はないのかというと、そんなことはありません。以下がau回線を利用したMVNOです。
au回線を使用しているMVNO:mineo, UQ-mobil, IIJmio
これまでauを利用して来た方で、そのままの機種でSIMだけ変えたい方はこのMVNOを選べば乗り換えはスムーズです。
せっかくなのでこの3社の特徴もご紹介します。
IIJmioのau回線SIM
IIJmioが提供するau回線サービスは以下の3種類です。
■ミニマムスタートプラン(3GB):900円/1600円
■ライトスタートプラン(6GB):1520円/2220円
■ファミリーシェアプラン(10GB):2560円/3260円
ミニマムスタートプランに月額3100円プラスで20GBを、5000円プラスで30GBの大容量をそれぞれプラスできます。
IIJmioにはかけ放題サービスが2種類用意されていて、3分かけ放題が月額600円、10分が830円です。
このかけ放題は家族同士の通話なら通話可能時間がそれぞれ10分と30分に増量されます。
最低契約期間に関しても、12000円から契約後1ヶ月毎に1000円づつ減額されていき、13ヶ月目以降は無料となります。
全体的に見てシェアや、通話の家族割など「家族での契約」なら特に特典の多いMVNOと言えますし、もちろん一般契約でも安心して選べるMVNOです。
mineoのau回線SIM
mineoはとてもユニークなサービスを提供しています。
例えば、余分なデータ量をmineoに寄付することができ、その「タンク」にある容量は、欲しい人がデータとしてもらうことができます。
もちろん誰も寄付しなければタンクは空になりこのシステムが機能しなくなります。
完全に人の「善意」で成り立つシステムです。
その他にも、mineoユーザー同士が意見交換できる場が用意されていたりと、かなり温かみを感じるシステムとなっています。
実際のサービスプランと料金はこんな感じです。
データSIMのみの料金と音声SIMの料金です。
■500MB:700円/1310円
■1GB:800円/1410円
■3GB:900円/1510円
■6GB:1580円/2190円
■10GB:2520円/3130円
■20GB:3980円/4590円
■30GB:5900円/6510円
データはあまり使わないという方のために最低容量から、30GBの大容量まで用意しているのはとてもユーザー思いの設定だと思います。
そしてmineoには、5分かけ放題サービスや、30分と60分の定額通話サービスもあります。
さらに、mineoは途中解約に掛かりがちな違約金はありません。
番号持ち運びMNPも13ヶ月以上利用すれば2000円です。
温かいサービスに加えて、プランのバリエーションも多く、かけ放題も用意している。
人気の高いことには訳がある、イチオシMVNOです!
UQ-mobileのau回線SIM
UQ-mobileが提供するau回線サービスは以下の3種類です。
カッコ内は「無料通話サービス」として使える金額です。
■プランS(1GB):900円/2980円(1200円分)
■プランM(3GB):1520円/3980円(2400円分)
■プランL(7GB):2560円/5980円(3600円分)
それぞれのプランに「5分かけ放題サービス」か、「無料通話」が付属します。
UQ-mobileはサービスは3種類だけですが、それぞれのプランで「おしゃべりプラン」と「ぴったりプラン」を選べます。
「おしゃべりプラン」は5分なら何度でもかけ放題です。
「ぴったりプラン」はプラン毎に設定された上限金額までは無料で通話可能です。
短い通話をたくさんするか、大事な時にじっくり話したいかで使い分けられます。
しかもこのプランは毎月変更可能です。
何よりUQ-mobileの強みは、その速度です。
格安SIMの泣き所は何と言っても「借り物回線」ゆえの速度の不安定さです。キャリアにはどうしても及びません。
ところが、UQ-mobileはその速度の速さと安定性に定評があります。
若干価格設定が高額な感がありますが、相変わらずの支持ユーザーの多さは、引き換えに得られるサービスの安定性が価格に見合うものだということを証明しているのかもしれません!
MVNOーau回線 調査結果まとめ
改めて調査してもau回線が使えるMVNOは希少であることに変わりありませんでした。
ただし、それは裏を返せば狙いどころでもあります。
ユーザーが多くないということは、それだけ回線の混み合い方も少ないということです。
そんな意味で、回線速度に困った方がau回線に流れてくることもあります。
特にこれまでauをご利用で、これから格安SIMに乗り換えようと思っている方には「au回線継続」を選ばれるのがいろんな面でスムーズです。
そこに速度面でもお得があるなら、メリットは高いと思います。
さらに、今回ご紹介したMVNOはどこも安心、安定のサービスを提供している評判の良い会社ばかりなので、関心のある方々には是非お試しいただけたらと思います。
今回の比較を参考に「au回線ライフ」を是非お楽しみください!