アービトラージというと2つの取引所の価格差を利用して利益を出すというイメージがありますが、1つの取引所内で完結する方法があるというのをKAZUさんという方のこちらのブログで知りました。
詳しい手法はブログをチェックしていただければと思うのですが、この手法は大きく2つのメリットがあります。
一つ目のメリットはうまくいけば一瞬で取引が終わって利益を出せるという点です。
取引所間の送金時間などがかかりません。
二つ目はこの方法であれば小額でもできるという点。
一般的な取引所間のアービトラージは送金手数料や出金手数料がかかるため利益を出すには最低でも数十万円から100万円程度用意する必要があります。
一方でこのアービトラージであればかかる手数料は売買手数料0.05%のみ(バイナンスの場合)です。
1万円程度運用しても1回のアービトラージで15円程度の手数料だけですみます。
実際に長期的に通用する手法なのか確認したくなりましたので、やってみました!
結果
いきなりですが結果からお伝えします。それからこの取引の感想をお伝えします。
何日間かに分けて行い、1日30分から1時間程度行いましたが1パーセントから2パーセント利益が出れば良いほうでした。
ただ損をしてしまうことも多数回あり、結果的に最初の元手とほとんど変わりませんでした。
やってみて気がついたこの手法の難しい部分と、利益を出すコツを含めて解説していきたいと思います。
なぜ損をするのか
アービトラージ 仮想通貨
などで検索すると理論上100パーセント稼げる等という文言をよく見かけますが、実際には利益が出れば良いほうで逆にマイナスになることさえあります。
この3通貨間のアービトラージ取引も同じです。
なぜ損をする場合があるのかというと、そもそもアービトラージができるチャンスは瞬間的にしか生まれないからです。
価格差が生まれて利益を出すチャンスが生まれても、該当通貨を購入して売って・・・とやっているうちに価格差がなくなってしまうことが多いからです。
実に数秒~数十秒で局面が変わってしまいます。
市場に歪みが出てもあっという間に収まってしまうため売買を終えてみるとビットコインが目減りしている!ということも多々ありました。
ただ、減っていたとしても1万円に対して数十円レベルの減りで済みましたので、1回で大きく損をすることはありませんでした。
価格差が出にくい
アービトラージを行うための価格差が生じてもすぐに終息してしまうのに加えて、そもそもまともな価格差が生じないというのもこの手法で利益を上げるのが難しいところです。
利益を確実に出すには少なくとも1パーセント以上の価格差がほしいところですが、1パーセント以上出ることはほとんどありません。(2018年3月時点)
1時間ひたすら情報を更新し続けて1、2回程度でした。
一方で0.5パーセント程度の価格差であれば頻繁に出ていました。しかしこれくらいの価格差でアービトラージ取引をすると損をすることが多い印象でした。
そのほかの注意点
そのほかの注意点として、該当通貨の「流通量」が低い場合に売買(約定)に時間がかってしまうことがあるという点が挙げられます。
3通貨間のアービトラージは基本的に以下の流れの取引になります。
1.BTCで通貨Aを買う
2.通貨AをETHに売る
3.ETHをBTCに売る
成功すればBTCが増えています。他にもETHの部分をBNBで売るルートもあります。
ここで通貨Aがどの通貨になるかはその時のタイミングによって異なります。
この通貨が大量に取引されている人気の高い通貨であればすぐに売買が完了(約定)しますが、取引量の少ない通貨であれば約定までに時間がかかる場合があります。
その間に価格差がマイナスになってしまうというリスクがあります。
それでも小額の売買であれば比較的すぐ約定できます。
大金を取引するといったことはこの3通貨間アービトラージでは向いていないように感じました。
まとめ:一つの取引の手法として面白い!
3通貨間アービトラージをやってみて一つの手法として面白いと感じました。
小額でできること、チャートの上下に関係なく行えること、機械的に行えること、こうした面はこの手法のメリットだと思います。
ただこの記事で書いたようにリスクもあります。これはどんな手法でも言えることです。
私は今はデイトレードが面白いと感じているので、今はこの手法は行っていません。
でも少しだけ触ってみて、この手法の成功率を上げるための努力はいろいろできるんじゃないかと可能性を感じました。
またいつか挑戦してみたい方法です。
おすすめの方法かというと、興味がある方はやってみるのもありかもしれません。
特にアービトラージに関心がある方で、取引所間のアービトラージをやるほど資金がない方におすすめです。
ただアービトラージという取引は100パーセント成功するというのは間違いであるということは覚えておいてほしいです。
そのような文言で何かを売りつけられたり勧誘されたりしたら気をつけたほうがいいです。