格安SIM MVNOでは基本的に高速通信上限を超えると200kbpsに速度制限されてしまいます。
また、格安SIMの最安プランは高速通信が無く最初から200kbpsというものもあります。

200Kbpsってどのくらい遅いの?何ができるの?

というわけで、200kbps制限がかかったSIMを使ってネットサーフィン、Youtube再生、Googlemap、radicoなど色んなコンテンツを試してみました。

200kbpsの速度の目安にしていただければと思います。

Youtube動画再生

Youtubeの画質は高画質の順に、1080p,720p,480p,360p,240p,144pとなっています。

1080pはいわゆるフルHD、720pはHD画質でタブレットサイズの画面でもかなり鮮明に見える高画質です。

タブレットでもスマホでも最低限普通に見える画質は360p以上です。240pを下回ると画質が粗くまともに見れるレベルではありません。

200kbpsで144pの画質で再生してみたところ30秒に1度止まるくらいで再生できました。再生がほぼほぼ止まらないという面ではストレスは感じません。音声だけ聞ければ良いという場合はいいかもしれません。

280pの画質では20秒に1度止まるくらいでした。ただ画質は144pとほとんど差を感じませんでした。

360pは画質は普通に見れるレベルですが10秒に1度止まり再生にストレスを感じます。
つまり720pや1080pでは全くもって快適な再生はできません。

200kbpsで快適にYoutube動画を見る方法

それでも200kbpsでYoutubeが見たい!という方はYoutubeアプリの「オフラインに保存」機能を使って、見たい動画を事前に保存しておくなら、ダウンロードに時間がかかっても落とした後は快適に再生することができます。

ちなみに私も通信速度が遅いときはオフラインに保存しています。見たい動画を即座に見れないのは最初はストレスでしたが、慣れてくると気にならなくなりました。とても重宝する機能です。

格安!200kbpsプランのある格安SIM MVNO一覧

インターネットラジオradiko

ラジコを使って200kbpsの使用感をチェックしてみました。
200kbps時は最初5秒くらいバッファ中と表示されて音声はすぐ出始めませんでしたが一度始まればその後はほぼ止まることなく音声が流れ続けました。

ちなみに高速通信でも3~4Mbps出ていれば選曲したらほぼタイムラグなく音声が出始めました。

Googlemap(グーグルマップ)

例えば東京のマップしか表示したことが無い状態で札幌市の地図を開くような場合など全く新しい場所の地図を開くときは数秒~10秒以上の時間が必要でした。

200kbpsの速度チェックのためにニューヨーク、カリフォルニア、ウェールズ、など一度も開いたことのない都市を思いつくままに検索してみましたが10秒以上かかったりほとんどタイムラグなく表示されたりとまちまちでした。

グーグルマップの使用感は、ちょっと待たされますが十分普通に使えるレベルだと感じました。
ただとっさに自分の位置を確認したい場合にはストレスになりそうですね。

グーグルマップの航空写真

航空写真は画像なので標準のマップよりもさらに何秒もかかります。
一度表示されても拡大するとまた建物など詳細な画像がダウンロードされるためさらに時間がかかります。

サッと見たい場合などは200Kbpsではかなりストレスになります。

グーグルマップのカーナビ

スマホやタブレットに入っているグーグルマップアプリでカーナビのように使うことができます。

音声案内もしてくれますので本物のカーナビに近い感覚で使うことができます。

200kbpsでもすでに表示されている地図であれば問題なく使うことができました。

そもそもカーナビ機能はマップの表示と目的地の検索のためのデータ通信が終わればほとんどデータ通信を行わずにナビしてくれます。

なので200kbpsでも問題なしだと感じました。

Yahooカーナビ

グーグルマップのナビ機能同様に新しい地図を読み込むのに数秒時間がかかりました。

カーナビ機能自体は地図の読み込みが終わればほとんどデータ通信自体を行っていないので200kbpsでも全く問題ないように感じました。

ウェブサイトの表示速度

テキストと画像で構成されたウェブサイトやホームページの表示速度はサイトによりまちまちですが個人的な体感としては、ほとんどの場合瞬時には表示されません。

とはいえだいたい5秒~10秒くらいの範囲内で表示されるように感じています。

グーグルの検索結果の表示はタイムラグなく表示されます。ヤフーのトップページは一瞬だけ待たされますが、すぐに表示されます。

ただテキストと画像だけで構成されたブログとかでもサイトを読み込むのに10秒近く待たされる場合があります。

画像検索

グーグルの画像検索機能を使ってみました。少しだけ待ちがありますが200kbpsでもちゃんと表示されました。

ただ検索結果を勢いよく下へ下げていくとまだダウンロードされきれていない画像も出てしてしまいました。

メール

テキストのみの送信は全く問題ない速度です。

メールに写真やPDFファイルなどが添付されている場合のダウンロードは時間がかかります。例えばスマホなどで撮った写真(500KB~2MB)だと十秒以上とか30秒以上かかります。

アプリのダウンロード

200kbpsの速度だと1分間にダウンロードできるデータ量は1.5MBです。

多くのアプリは数メガバイト~数十メガバイトあるのでインストールするまでに数分~数十分かかります。

ちなみに30MBのアプリをダウンロードする場合、200kbpsで計算すると20分かかりますが、高速通信で仮に20Mbps出ていれば、たったの12秒でダウンロードできます。

そう考えるととっても遅いですね。

リモートデスクトップ

アンドロイドで操作できるリモートデスクトップアプリpocketcloudを使ってチェックしてみました。

接続先の画面は普通に表示されましたし、クリックなどの操作も普通に行うことができました。画面が固まるということはありませんでした。

ただし動画などシームレスに表示させるためにある程度の速度が出ないとできないようなものは、200Kbpsだとカクカクになってしまうと思います。株とかFXソフトとか瞬間的な情報や判断が必要な場合はおすすめできません。

私のデスクトップクラウドの用途はあるソフトをずっと稼働し続けて時々進捗状況をチェックするために使っているのですが、このような場合は200Kbpsでも普通に使えると感じました。

050plusなどIP電話

050plusはip電話アプリで同アプリ同士で無料通話ができるだけでなく他社との通話も格安で利用することができます。

200kbpsでも途切れることなく普通に会話できました。

正直ip電話は音声品質のためになるべく高速通信で行いたいと思い、特に何か申し込みをしたり予約をしたりするような電話の場合は家のWiFiなどにつないで行っていましたが、今回200kbpsで家族と電話したり保険屋さんに申し込みの電話をしたときも全く問題なく会話ができました。

LINEトーク

Lineトークも050plus同様に途切れることなく問題なくできました。

音質も良かったです。

一方でLineビデオ通話にもチャレンジしてみましたが、さすがに200kbpsだと一瞬お互いの画像が写るも静止画のように全く動きませんでした。

その間も音声通話は普通にできていましたが、ビデオ通話は200kbpsでは全くできません。

テザリング

200Kbpsの速度でテザリングした場合、WiFiで繋がれた端末でネット通信をしても200Kbpsの速度しか出ません。

もし200KbpsのSIMが入ったスマホをタブレットとテザリングして両方の端末でネット通信をするとさらに遅くなります。

テザリングをして複数端末を同時にネット通信するような場合は200Kbpsは最悪のネット環境かもしれません。

ざっくりどのくらい遅いのか

体感速度をイメージしていただくために大雑把に表現するなら、高速通信と200kbpsの速度の差は徒歩と新幹線の速さくらい違います。

東京~大阪間を新幹線に乗って行けば2時間半で到着しますが、もし徒歩で行ったら?4日かかるそうです。

同様に200kbpsもダウンロードやアップロードにとても時間がかかります。高画質動画のような大容量のデータをダウンロードする場合は途切れなく動画を再生することはできません。

なのでダウンロードする物によってはとてもストレスになります。

一方で200kbpsでも十分実用に耐える場合もあります。

100メートルの距離を仮に新幹線で移動しても、徒歩で移動してもあまり時間に大差がでないのと同じでLINEなどのSNSでのテキストのやり取りや音声通話などは200kbpsでも高速通信でも使用感に差を感じないものもあります。

数値的にどのくらい遅いのか

200kbpsの単位bpsはキロビットパーセコンドという意味で1秒間に転送できるビット数のことです。
だから200kbpsは1秒間に200キロビット転送できますよ、と。

例えば1メガバイト(1MB)のデータをを1秒で転送するには何Mbps出てればいいのでしょうか?

答えは1Mbps!  ではありません。

私も最初勘違いしていましたが、bpsの単位はビット(bit)パーセコンドでありバイト(byte)パーセコンドではないんですね。両者は異なる単位なんです。

ビットとバイトを換算すると、ビットはバイトの8分の1なんです。

だから200kbpsで1メガバイトのデータをダウンロードするには40秒もかかるんです。

わーーーおっそ!!って思いませんか?

スマホで撮った写真だって2、3MBしますからね。

でも色々検証してみると200kbpsでも意外と快適に使える場合があるんです。

1時間にダウンロードできる量など早見表

200kbpsだとデータ転送に以下の時間がかかります。

1秒間で25KB
10秒間で250KB
100秒間で2.5KB

1分間で1.5MB
10分間で15MB
30分間で45MB
1時間で90MB

1MBの転送に40秒
5MBの転送に3分20秒
10MBの転送に6分40秒
100MBの転送に1時間6分40秒
500MBの転送に5時間33分20秒
1GBの転送に11時間6分40秒 (約半日)